講談社、デジタル事業と版権事業が好業績に影響!およそ10年の努力がもたらした成功の果実

出版社大手の株式会社講談社は、2016年11月期単独決算が3年ぶりの増収増益となったことを発表しました。日本経済新聞によると、売上高は前の期比微増の1172億円、純利益が86.7%増の27億円を達成。書籍では販売部数が100万部越えのミリオンセラーが生まれなかったなかでの好業績とあって、その背景が注目されています。

 

「紙とネットはどう共存するか?」 がホットトピックだった時代から攻めた現野間社長

好業績を牽引したのはデジタル事業と版権 (ライツ) 事業です。講談社では2005年前後から社内にいち早くデジタル専門部署を設け、「MouRa」 というポータルを開設しています。これは当時、まだまだネットと紙の共存ということが各メディア企業で叫ばれていた時代のことで、講談社では非常に早期に人的投資をネット事業に賭けた事例です。「MouRa」 は「世のあらゆる才能、事象を出版クオリティで提供する”ハイクオリティ・才能ポータル”」 と標榜し、社内のすべてのコンテンツを横断した新業態、新組織としても業界内で注目を集めるも、収益化に結び付かずにわずか4年で撤退となりました。

画像出典:講談社オフィシャルサイト
画像出典:講談社オフィシャルサイト

しかし、当時の状況下で収益化を模索しながらも組織改革に踏み切りコンテンツ横断を実施したこと自体が同社の強みであり、あれからおよそ10年をかけてさらなる成長を遂げたデジタル事業が業績をリードした事実は大きいです。

電子書籍を中心とするデジタル分野の売上高は前の期比44.5%増の175億円に伸びた。コミックを含む雑誌が7.4%減の627億円、書籍が1.1%減の173億円にとどまったのとは対照的だ。(出典:日本経済新聞

同社を率いる現社長、野間 省伸氏はメガバンク勤務経験を持ち2004年に講談社の副社長に就任しました。デジタル事業へのかじ取りは野間氏の肝煎りで始まり、講談社の電子書籍への注力は業界内に追随をもたらす大きな契機ともなっています。

コンテンツホルダーゆえの強みを活かし、海外子会社設立など独自性を強化

また、売上高36億円、前期比16%増のライツビジネスはそのニーズを海外に求め成功しています。もともとコミック誌を持つ同社では、各作品から生まれる権利ビジネスでライツ収入を得ていましたが、近年では人気ファッション誌 『ViVi』 の版権を中国現地企業へ供与し、雑誌だけでなく雑誌ブランドを活用したファッションアイテムの生産販売から上がるロイヤルティー収入も事業に影響しています。電子書籍においてはアメリカに、講談社アドバンスメディアという法人を設立しています。この企業は電子書籍の配信子会社であり、従来まで現地の出版社を介して電子書籍を配信していましたが、これにより独自の販売プランを実施できることになりました。人気コミックや社会性の高い書籍なども英語版配信をし、ヒットを飛ばしています。

出版界で言えば、ラグジュアリー誌をラインナップに揃えるハースト婦人画報社はオンラインマガジン強化で先駆けて事業として成立を見せましたし、ブランド・コンテンツパワーを活かしてEC事業で莫大な収益を挙げるようになった集英社など、試行錯誤でビジネスモデル改革が進められてきた出版界のなかで、各社の持つ歴史や強みを磨きぬいて諦めなかった企業に恩寵が訪れ始めています。

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