フィンテック企業 d.a.t.、SNS 情報を活用して与信判断の精度を向上

d.a.t. 、 SNS 上の友人の数や職歴などを利用した与信判断システムを新開発

12 月 13 日、金融システム開発を行う d.a.t. 株式会社は個人が SNS に書き込んだ情報を利用して、金融機関の個人向けの与信精度を高めるシステムを開発したことを日本経済新聞が報じました。

SNS で与信判断向上 金融システム開発の d・a・t・
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO10629160T11C16A2TI5000/

このシステムは、フェイスブックやツイッターなどに書き込まれた情報から、発信した場所や友人の数、職歴などをもとに与信についての判断をサポートするもの。 SNS の情報を利用した与信審査を行う際には、審査対象者の承諾を得てから行います。このシステムは、銀行やクレジットカード会社などを顧客想定しています。

d.a.t. は決済・金融領域のビジネスコンサルティングやビッグデータ分析、業務の運用構築支援などを主な業務領域としています。ビッグデータを活用して新たな与信アルゴリズムを開発したり、信用リスク管理プロセスを人工知能を用いて自動化するなど、特にフィンテック分野においてビジネスを展開しています。具体的なサービスとしては、加盟店審査・モニタリング事業、与信プラットフォーム事業、コンサルティング事業などが挙げられます。

SNS を利用した与信判断、国外ではすでに実用段階に。従来と異なる判断基準で新たな顧客を獲得

数年前から欧米では、 d.a.t. のようにソーシャルメディア内における情報を参考にして与信審査を行うフィンテック企業が増加傾向にあります。

グーグルの元 CIO (最高情報技術責任者) 、ダグラス・メリルが 2010 年に創業したゼスト・ファイナンスは、クレジットヒストリーが乏しく信用力の低い、いわゆるサブプライム層を対象に融資を行う金融企業です。アメリカでは一般的に 「 FICO スコア」 というクレジットヒストリーに基づき算出した基準を利用して審査を行う金融企業が多いなか、同社では Web 上に存在する 70,000 項目にものぼる膨大なデータを分析して審査を実施。そのデータの中には SNS に書き込まれた情報なども含まれており、これらのデータを利用することでクレジットカードを持っていない学生など、従来の 「 FICO スコア」 ではカバーできなかった層への融資を可能にしました。同社は、自社でのローン事業のほか、他の金融機関へ融資を審査する AI の提供も行っています。

2007 年に創立し、 2015 年に JP モルガンとの提携を発表したアメリカの 「オンデック」 は個人事業主や中小企業などを対象に融資を実施する企業。同社では申請者から提出された創業年数や業種、口座情報、クレジットスコア情報などをもとに審査を行うとともに、その企業の情報を SNS で確認し、融資の実施を決定します。飲食業のオーナーに融資を行う場合、ツイッターやフェイスブックなどのほか、飲食店レビューサイトなどの口コミ情報まで参照する形になります。

2012 年にドイツで創立された金融ベンチャー 「クレディテック」 では、 SNS の情報や、アマゾン、イーベイなどのショッピングサイトでの購買履歴、 PC やモバイルの利用状況など、 8000 項目のデータを分析し、融資の審査を行っています。同社はドイツ内での展開だけでなく、東欧・中南米などのクレジットビューロー (個人信用情報機関) が発達していない新興国において、これまで不可能だったローンビジネスを可能にしました。

楽天、ドイツの金融ベンチャーに投資。フィンテックを活用してさらなるビジネス展開を狙う

12 月 15 日、ロイター楽天株式会社が前述のドイツ 「クレディテック」 に 1000 万ユーロ (約 1040 万ドル) を投資したことを報じました。これは、楽天が 2015 年 11 月に運用を開始した 「 Rakuten FinTech Fund (ラクテン フィンテック ファンド) 」 を通じて行われたものです。

楽天、独フィンテック企業クレディテックに1000万ユーロ投資 ( 2016 年 12 月 15 日)
http://jp.reuters.com/article/rakuten-kreditech-idJPKBN14500O

「楽天カード」 を展開する楽天カード株式会社を自社で保有し、巨大 EC モールを展開する楽天は、購買データなどのビッグデータの宝庫です。さらに、楽天市場の出店事業者向けに 「楽天スーパービジネスローン エクスプレス」 などの融資も強化しており、これから金融事業にも力を入れていく姿勢がうかがえます。同社が保有する “楽天経済圏” のデータに加え、クレディテックの持つテクノロジーを利用して審査条項にSNSなどの情報を盛り込めば、より精度の高い審査が可能になるはずです。楽天が持つカード情報、購買情報などの多分野にわたるビッグデータを人工知能で分析することで、消費者の経済状況をより正確に理解することができるようになるでしょう。楽天にとっては、そのビッグデータを利用することで、次なるビジネスにもつなげることができます。

金融ビジネスにおいては、フィンテックによるイノベーションが進んでいます。さらに現在の消費者は自宅や乗用車などの所有にこだわらなくなってきており、従来の方法では正確な審査が難しくなってきたという状況もあります。 SNS にアップされた情報や、交友関係、学歴、職歴などを、ビッグデータを活用して人工知能で分析を行うことで、その消費者の正確な状況に即した与信枠を設定することが可能になるのです。

このように、国内外のフィンテック企業が与信審査のあり方を大きく変革しています。 SNS を利用した与信審査などのテクノロジーが消費者の経済活動を喚起することで、市場の活性化も期待されます。

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