ローソン、中国でスマホ用アプリのポイントサービスを導入。デジタルマーケティング戦略の強化で海外展開に弾み

香港 IT ベンチャー企業に巨額の出資。ローソンが中国展開にテコ入れ

11月9日、中国においてデジタルマーケティングサービスを提供する香港の IT ベンチャー企業 New Yoren Limited (以下、ニューヨレン) は、株式会社ローソン (以下、ローソン) による総額約90万ドル (約9400万円) の出資を受けたことを発表しました。

 

コンビニエンスストア向けスマホ版会員管理プログラムを運営する Yo-ren が約1億円の資金調達を実施 (11月9日) 
http://yo-ren.com/2016/11/09/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%93%E3%83%8B%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%A2%E5%90%91%E3%81%91%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%9B%E7%89%88%E4%BC%9A%E5%93%A1%E7%AE%A1%E7%90%86%E3%83%97%E3%83%AD/

 

これによりローソンはニューヨレンにアプリ開発を委託、12月に中国で展開している店舗へポイントサービスを導入することを決定しています。

 

ローソンアプリ
(画像出典:ローソン公式サイト)

 

スマホ用アプリのポイントサービスで、海外展開の中心地・中国の販促を強化

ニューヨレンはローソンと2014年より共同で会員プログラムの開発を行ってきました。すでに華東や北京、大連などの各地域にある店舗ではその導入が実施されており、今回の出資に際しては、ローソンの理事執行役員兼上海華聯羅森有限公司総経理である張晟氏を社外取締役として迎え入れる予定としています。これにより両社は一層の経営体制および連携の強化を図るものと考えられます。
そんなニューヨレンに今回ローソンが委託したのは、スマートフォン用の会員向けアプリの開発。購入した金額に応じてポイントが獲得でき、それをクーポン券と交換できる仕組みを構築するといいます。具体的には、中国で展開されているスマホ向け会員アプリ 「羅森点点」 を活用し、店舗で買い物をすると1元 (約15円) に10ポイントを付与します。これを1000ポイントまでためると1元のクーポンと引き換え、来客数や購入頻度を伸ばしてゆく狙いです。さらに、頻繁な利用が見られる顧客にはポイント付与率を高めるといった特典なども検討しているとしています。
日本でも同じようなポイントサービスが提供されており、ローソンの店頭で買い物をすると100円 (税抜) ごとに1ポイントを付与、それをレジで1円として使用することが可能です。アプリに登録することでデジタルカードとしての利用もできるようになっています。

 

セブン、ファミマに後れを取るローソン。今後は東南アジアでも同サービスの展開を検討

今年の10月末には1000店を突破したローソンの海外展開。中国においては上海に332 店舗、重慶に98 店舗と、フランチャイズチェーンの拡大が急がれています。そんななかスマホ用アプリ 「羅森点点」 の会員は上海だけでも30万人を超えるとされ、またアプリ会員に登録したあとは来店回数に増加傾向が見られるという報告もされています。 「羅森点点」 の主な機能はローソンの商品・サービス情報の発信、割引クーポンの発行など。そこに今回ポイントサービスが追加されることにより、集客効果にさらなる弾みがつくと予想されます。
ローソンが約9400万円を出資して IT ベンチャー企業と協力し、デジタルマーケティングに注力する理由は、競合他社と比較して遅れがちな海外展開を加速させるためだと考えられます。同じコンビニ大手であるファミリーマートは6000店、セブン-イレブンにおいてはチェーンストアとしての店舗数が世界最多の4万店を超えています。これに追いつくために、今後も会員向けサービスの開発や顧客の購買情報の分析などに力を注ぎ、さらなるニューヨレンとの連携を強めて販促の立案や商品の開発に活かしていきます。また、海外展開の中心である中国だけではなく、インドネシアやタイ、フィリピンなど他の進出国においても、ポイントサービスをはじめとするアプリを活用した施策を実施していく予定としています。

 

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グローバル展開に、親会社の商社アセット投入・総力支援という強みを活かせるか

ローソンは7月に海外店舗数の拡大を表明しました。それによると2020年までに3000~5000店の規模に拡げ、その中心となる中国では2000~3000店にまで数を増やしていく方針です。その後押しをするのは、親会社である三菱商事株式会社 (以下、三菱商事) 。資金や人材の面でバックアップを得るだけでなく、グローバルに強固なネットワークを持つ三菱商事のリソースを最大限に活かすことで、海外における競合他社との差を埋めていこうとしています。
また、これまでローソンは三菱商事の支援により、ポイントカードから収集した情報を活用する、ビックデータ戦略を積極的に行ってきました。コンビニ業界でいち早く公式スマホアプリを導入、カード忘れや紛失によって顧客の利用機会ロスを防ぐカードレスなポイントサービスを実現しています。さらに、スタッフへのオペレーション周知や二重利用の防止、実際に使われた回数の把握など、業務を簡略化することも可能にしました。現状分析から戦略策定、実施効果の検証までを一貫して行えるビックデータ戦略において、ローソンはすでに国内で成功をおさめており、培ってきた知見やノウハウは十分といえます。ここに中国に特化した IT ベンチャー企業が加わることによって、デジタルマーケティングサービスを最大限に活用するという、目標達成への指針が見て取れそうです。

ニューヨレンによれば、中国ではショッピングモールやスーパーマーケット事業等と比べると、コンビニの事業形態は規模や収益性において大きく遅れてきました。結果として、これまで有力なアプリサービスや会員プログラムが存在しなかったといいます。しかし今、中国へのコンビニ展開が進みサービスとして十分機能するほど平均利用頻度が高くなったこと、そしてスマホが急速に普及したことを背景に、その領域へとローソンが踏み込もうとしています。今後も中国や東南アジアなどの海外展開に際して、新たなサービスの導入・提供が予想されます。

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