企業研究レポート:(株)インテグレート 赤坂幸正②

赤坂 幸正

(株)インテグレート

執行役員 兼 IMC2部マネージャー/シニアプロデューサー/プランナー

2016.03.07


企業研究レポート:株式会社インテグレート 赤坂幸正②

 

株式会社インテグレート 赤坂 幸正

 

統合マーケティングの旗手として、複雑多様化するマーケティング領域の課題解決のプロフェッショナルである株式会社インテグレート。同社において執行役員 兼 IMC2部マネージャーとして数々のコミュニケーション・デザインを手がけている赤坂幸正氏にインタビューを実施。後半となる本稿では、赤坂氏自身のキャリア感や、今後手がけていきたい仕事などについて語っていただきました。

 

 

結果の再現性とはある程度科学的に体系化できるもの。しかし絶えず変化する状況設定において定型される手法は存在しない

 

“戦略的PR”という言葉が一時とても流行しました。確かに私もPR業で長い間仕事をやってきたので、その意図するところもわかるつもりです。しかし今、インテグレートではPRサービスのレベルでは仕事をしていません。そこにインテグレートという会社の意味があると思っています。

 

PRというのは、ある意味、科学的に考えることができる仕事だと思っています。従来から、メディア担当者の見込みリストを作って、そのリストに乗っている人にメディアで取り上げてもらえるようコンタクトしていく。そこでどうコンバージョンを上げていくのかという工夫が必要とされてきました。

 

しかし、PRという手法のみでは、確実にメディアで取り上げられるかどうかというのはわからないんですね。確実性が担保できないので、仕事の単価としては安くなる一方です。

 

確かに、より面白い商材や情報をコンテンツとして提供することで、メディアに取り上げられる確率は高くなるもの。仕事とは実は、完璧な一期一会の世界にあるわけで、手掛けた人間の考え磨き抜いた手法はやがてメソッドへと昇華します。メソッドは更に反復され独自に体系化されていき、達成における再現性はきわめて高くなるでしょう。しかし、不変のものなどはなく、二度と完全に条件を同じくする時間軸、瞬間も存在しないし、当然メディアも、各担当者も変わっていきます。“人の気持ち” などは最たる不確定要素で常に変わり続けますし。二度と再び、すべて同じ条件設定が起きないうえで、社会的背景や季節事情、景気など、変動要素の中で仕事は生きていくもの。だから、確度の高いコンテンツをどう提供し、どうメディアを動かし、どう消費者の心を動かすか、コンバージョンを上げるための法則や体系化し切るということは非常に難しい。しかし、ある程度体系化し継いでゆくものとなるよう意識していくことは私の責務でもあるでしょうね。

 

 

使い捨てられる商品やサービスではなく、時代と共に変化しながら息の長いライフサイクルが大切。それを実現できる統合マーケティングの強み

 

マーケティング戦略を考える上で理想となるのは、より購買に近づけていくために、商品設計から取り組むことです。可能であれば、上流からどんどん関わり、消費者インサイトにそった商品を開発して、より社会に貢献していければいいですよね。商品やサービスもライフサイクルというものがあり、ローンチから2年、3年と時を経るごとに求められることが変わってきます。そこで、新たなフェーズに沿った新たなコミュニケーション・デザインを作っていくことが必要となります。

 

最近では、クライアントからも上流から関わってほしいという要望も増えてきており、インテグレート自体も開発、商品設計から伝播、拡散、認知、啓蒙と、上流から下流までワンストップで提供できる会社になってきています。

 

ただ、上流から下流までの仕事を全部一人の人間がやることはできません。だからこそ理想を共にする仲間が必要なんですね。

 

 

(株)ウィンスリー代表 黒瀬が聞く、職場としてのインテグレートの魅力とは?

 

黒瀬:PR会社で営業やメディアリレーションを担当している方が御社へ転職した場合、どういったところで力を活かせ、成長できるのでしょうか?

 

赤坂:プランニング、プロデュースを行う立場においては、メディアがどういう気持ちで動いているのかというインサイトを読むのは、ある意味特殊能力なんですね。微妙なラインでの駆け引きが必要となります。PRの仕事でそういう駆け引きで脳の筋肉を使ってきた人にとっては、その筋肉がプランニング、クライアントへの提案やコンサル業務には活かされると思います。

 

インテグレートには、難易度の高い課題を持った商品の相談が持ち込まれることが多いのです。たとえば、「ローンチ直後は大ヒットした製品がライフスタイルの中で売れなくなってきているので、新しいフェーズとなる展開を作ってほしい」というような。課題を突破していくためのアイディアや企画を徹底的に考え抜き、その商品をメディアに紹介するためのストーリーを作っていくための能力が必要となります。こうやって課題を解決していくためには、その商品のことを考え抜き、徹底的に試行錯誤を重ねていくという基礎体力が必要です。やる気があれば、うちではこの基礎体力を養うことができると思います。

 

黒瀬:御社ならではの醍醐味と感じられることはありますか?

 

赤坂:日本の企業を元気にすることが日本全体を元気にすることにつながると思うのですが、その活力を担えるマーケティング力が必要だと考えています。うちには広告会社出身、事業会社出身、PR会社出身など、本当にいろいろな経験を持っている人間がいるんですね。日本の企業を元気に強くしていくためのソリューションを提供していける優れたメンバーがいて、そのポテンシャルを統合できるのがインテグレートだと思います。

 

黒瀬:転職者のキャリア形成のサポートにはどのようなものがありますか?

 

赤坂:基本的な教育プログラムがある中で、さらにエキサイティングなのは、各業界、各社からいろんな知見を持った人が集っているので、それら知見を共有する勉強会などを行っています。80人近くいる社員たちがそれぞれどういう能力を持っていて、どういうことをやっていきたいのかクロスボーダーで共有できる機会は非常に有意義だと思いますよ。

 

 

<黒瀬のコメント>

 

SNSの台頭と広告効果の懸念からPR市場は堅調に推移しており、併せてPR会社の採用も各社活発です。

 

ただ、同業同士の転職はあまり活発ではないのが実状です。

 

営業、コンサル、メディアリレーションとも前職と仕事内容に大きな差がないため、事業会社の広報・PR担当への転職が人気となっています。

 

とは言え、事業会社自体の採用はまだ多くはなく、かつ単なる露出を増やしてもモノが売れない、、ということを事業会社自身が痛感し始めてきているため、露出オリエンテッドのPRに対する疑問も生じています。

 

ですので、インテグレートのように、まずマーケティング全体の絵を理解してから、PRソリューションを展開するというのは一見遠回りですが、間違いなく時代に即したソリューションであり、個人にも力が付く経験になっていくことでしょう。

 

「インテグレートは単なるPR会社として考えてほしくない」という赤坂さんのコメントがあるように、まさに革新を起こしているPRチームの1つでしょう。

 

 

企業研究レポート:(株)インテグレート 赤坂幸正①

企業研究レポート:(株)インテグレート 赤坂幸正②

プロフェッショナルの現場から (株)インテグレート 赤坂幸正

 

←INTERVIEW 一覧へ戻る