ウィンスリー黒瀬①「日本企業のマーケティングに関する意識を変えていく」

黒瀬 雄一郎

(株)ウィンスリー

代表取締役

2015.12.02


ウィンスリー黒瀬①「日本企業のマーケティングに関する意識を変えていく」

 

これからの日本のマーケティング業界を背負う人材のキャリア形成を応援するサイト「デジキャリ」。

 

「デジキャリ」では、今後デジタル・マーケティング業界のトップリーダーたちへのインタビューを行っていきます。これまでの縦割りマーケティングに風穴を明け、豊富な経験から培った新たな“生きたマーケティング理論”を築き上げ、自ら実践していくトップリーダーたちのリアルな声をお届けします。

 

第一回は広告・デジタルマーケティング業界に特化した人材紹介会社、株式会社ウィンスリー代表取締役の黒瀬雄一郎氏にインタビューを行いました。

 

  (株)ウィンスリー 黒瀬 雄一郎

 

(1)日本企業の“マーケティング”に関する意識を変えていく

 

■株式会社ウィンスリーとはどのような会社ですか?

 

黒瀬:株式会社ウィンスリーは広告・マーケティング業界、デジタルマーケティング業界に特化した人材紹介会社です。

 

代表取締役以下、デジタルマーケティングに関する深い知見と情報を持つメンバーが、コンサルタントとしてクライアント企業のニーズを適格に捉え、高いレベルの転職希望者をご紹介しています。クライアント企業は大手有名企業、メガベンチャーなどの超優良企業に限定しており、ビジネスモデルも他の人材紹介会社とは違う、リテーナー契約をご提案しています。

 

■ウィンスリーが目指すものは何でしょう?

 

黒瀬:ウィンスリーではマーケティング業界に優秀な人材を紹介することで、「日本のマーケティングレベルをあげる」「日本のGDPを上げるお手伝いをしたい」と考えています。

 

島国の日本では、今までマーケティングというものが必要ありませんでした。しかし、グローバリゼーション、コミュニケーション手段やテクノロジーの変化などにより、日本でもこれまでの常識が通用しなくなってきています。これからは、“人”というものがキーポイントになっていくと思っています。そこで、優秀な人材を紹介することにより、マーケティングを通して日本の企業を強くするお手伝いをしていきたいのです。

 

■マーケティングを通して日本を強くするとは、具体的にどのようなことですか?

 

黒瀬:一つは、高い能力を持った人材を企業に紹介すること。もう一つは研修や情報発信などを通してマーケティングに対する意識を啓蒙していくということです。

 

日本の企業は、マーケティングの部署に対するステイタスが外資系企業に比べて低いんですよね。そこでトップへの啓蒙や、幹部チームへの研修などにより「マーケティングを企業経営の中心として考えていく」という意識を組織内で育てていくための啓蒙をしていきたいんです。

 

■啓蒙とは、どのように行うのですか?

 

黒瀬:マーケティングというのは、今までどおりのものをやっていてもダメなんです。

 

生き物なのでイノベーションが必要なのです。今の日本の企業というのは、「営業」「広報」「経営」「総務」「IT」などが縦割りになっているままであり、その縦割りになった組織で、様々な部署を巻き込んで展開していく力というのが、今後のマーケッターには必要になります。特にデジタルマーケティングの知識経験は必須で、様々なデジタルマーケテイングツールが部署横断でのコミュニケーションレベルを上げていくツールになりつつあります。

 

すべての部署や役割を理解している言わばスーパースターが必要なんですが、そういう人材はなかなかいないので、スターを育てるか、ピンポイントで外部から引っ張ってくる必要があります。

 

■マーケッターというのは、組織全体を巻き込んで仕事をするスーパースターなんですね。

 

黒瀬:しかし、今までの自分のやってきたことを否定されているように感じて、現場の人はそういうスーパースターをなかなか受け入れ難い。構造的なセクショナリズムの問題がかなりあるんではないかと思います。その社内の現場の意識を変えていくために、コンサルを入れたり、優秀な人を入れて変えていったり、トップの考え方を変える必要があるんですね。

 

また、会社によっては、そういうイノベーションやマーケティングができる人材が必要ということにすら気づいていない会社もあります。そういう企業に、これまでのやり方のままではいけない、マーケティングが必要だという啓蒙もしていきたいと考えています。

 

◼︎今、マーケティング業界はどのように変化しているのでしょうか?

 

黒瀬:マーケティングという分野は現在大きな転換期を迎えて、過去のマーケ手法が通用しなくなっています。

 

スマートフォンの普及によってLINEやFacebookなど、コミュニケーションの手段が大きく変化し、その結果、テレビもあまり見られなくなっています。

 

さらに、IoT、GPS、簡易課金などのビッグデータテクノロジーにより、いろいろなデータが取れるようになっているため、データに基づいたマーケティングを積み重ねていく必要があります。今までの経験則では通用しないのです。これまでは「いいものを作れば売れる」ということもありましたが、今は物が溢れかえっている時代なので、いいものだから売れるとは限りません。

 

◼︎消費者の持つガジェットだけでなく、マインドも変わってきているのでしょうか。

 

コトラーの提唱するマーケティング4.0では、自己実現のフェーズに達して、人々の求めるものも大きく変わってきています。マズローの欲求段階説でいうところでも自己実現のフェーズに入っていて、基本的欲求ではなく「自分が何をしたいのか、何をすれば自分が満足できるのか」という段階に入っています。グローバリゼーションで様々な考え方、環境のひとたちがいる時代になっているので、今マーケティングはものすごく難しい段階に入ってきたと思います。

 

レガシー的なマーケをひたすらやっている企業は、そこに従事している個人は一気に取り残されてしまうのではないでしょうか。

 

 

ウィンスリー黒瀬①「日本企業のマーケティングに関する意識を変えていく」

ウィンスリー黒瀬②「これまでの人材紹介会社の常識を超えたアプローチを」

ウィンスリー黒瀬③「できる人材はここが違う!」

ウィンスリー黒瀬④「“本質”をとらえたキャリアを提案」

ウィンスリー黒瀬⑤「未来に向けてのキャリア教育を、アジア全域で」

 

インタビュアー/テキスト:松村知恵美

←INTERVIEW 一覧へ戻る