少額決済で気軽に贈れる“ソーシャルギフト” がじわじわ浸透、ECに生まれた新たな潮流

これまで、メーカーのBtoCの販売チャネルと言えば、実店舗での販売、カタログ販売やTVショッピングなどの通信販売、インターネットを利用したE-コマースなどが主なものでした。これらは、それぞれに独自で進化し、ほぼ成熟しているという状況にあります。

そんな中、E-コマースというチャネルの中で、新たな潮流が話題を呼んでいるようです。それが、SNSやメールなどを利用してプレゼントを贈る“ソーシャルギフト”
“ソーシャルギフト”とは、ソーシャルサービスなどを利用して、贈りたい相手にギフトをプレゼントすることができるサービスのこと。“自分で購入する”のではなく、“誰かにプレゼントする”という新たな購買方法を提供しています。また、住所を知らなくともSNSのアカウントやメールアドレスを知っていれば贈ることができるので、これまでは贈ることのできなかった人にも、気軽にプレゼントを贈ることができるようになります。
 
 

便利で簡単! 感謝の気持ちをプレゼントで表現できる、ソーシャルギフト活用シチュエーションとは?

 
この“ソーシャルギフト”がどのように活用されるか、シチュエーションを考えてみましょう。
 
・SNSでのみ交流のある人に、ちょっとしたプレゼントを贈る
SNSで知り合った人に、ちょっとしたお菓子や電子グリーティングカードなどを贈ることができます。送付先の住所は“贈られた人”が入力すればよいので、“贈る人”はグリーティングカードと商品を選び、クレジットカードで決済するだけで手続きは完了。
 
・友人や知人にSNSを通してコーヒーなどをごちそうする
ちょっと仕事で助けてもらった時など、お礼にコーヒーをご馳走する時などに利用できます。メールなどにドリンクチケットを贈ることができるので、“贈られた人”は好きなタイミングで自分の欲しいドリンクを(贈られた金額の範囲内で)自由に購入することができます。
 
・複数人で、会社を辞める同期にプレゼントを贈る
友人同士でプレゼントを共同購入することができます。商品を選び、共同購入する友人を指定すると、その友人に料金が割り勘で請求され、それぞれで決済することができます。代表者の負担も軽減され、プレゼント代金の回収漏れなどもなくなります。
 
・いつも読んでいるブログの管理人にプレゼントを贈る
そのブログの管理人がAmazonの欲しいものリストを登録し、公開していれば、その商品を第三者が購入しプレゼントすることができます。商品の発送などはAmazonが登録された住所に発送してくれるので、“贈る人”は決済をするだけで贈り物の手配が完了します。
 

すべてをオンラインで完了できるこのソーシャルギフト。少額決済が中心のため、収益性を劇的にあげる市場とは言えないかもしれません。だからこそ、“気軽”、“少額決済”、“気持ちを表現”といった特徴を満たすコミュニケーションが設計できれば、爆発的なヒット商品やヒットサービスを生み出す可能性を秘めています。
 
 

差別化、独自サービスが肝!? 乱立するソーシャルギフト・サービスの中で生き残るのはどこか

 
現在、静かな活況を呈するソーシャルギフト・サービス。しかし、一年前にローンチしたはずのソーシャルギフト・サービスが現在すでにサービスを終了しているなど、マネタイズが難しいことがうかがえます。特に少額系のサービスでは扱っている商品が似通っていることもあり、この事業単体では収益化を望むのは簡単ではないようです。
しかし、三越伊勢丹とパートナーシップを結び、商品にこだわったサービス設計を行っている「Anny Now」や、従来のカタログギフトとのハイブリット型のようなサービスを提供する「Gift Pad」、実店舗で提供されるエステなどのサービスを贈る「おくーる」など、高付加価値化されたソーシャルギフト・サービスなどはこれからも注目できそう。

 
 

<少額系ソーシャルギフト>

LINE GIFT
LINEの友だちにプレゼントを贈ることできるサービスです。スターバックス、ファミリーマート、ローソンなどの商品や友達の誕生日祝い、新生活を応援する食器セットなどを贈ることができます。
 
giftee
ギフトを添えたメッセージカードをさっとLINEやメールで贈れるサービスです。ローソンやスターバックス、Soup Stock Tokyoなどの商品と引き換えられるチケットをプレゼントすることができます。
 
cotoco(コトコ)
LINEやFacebook、 メールと一緒にギフトが贈れるサービスです。 スターバックスやファミリーマート、ピザーラ、てもみんなど、あらゆるブランドショップから ギフトを選ぶことができます。
 
ローソン e-Gift
「ありがとう」「おめでとう」の気持ちにローソンの商品サービスを添えて贈ることができるギフトサービスです。
 

<商品こだわり型ソーシャルギフト>

Anny Now
プレゼントする商品にこだわったソーシャルギフトサービスです。贈る人は好きな商品を3つ選んでギフトレターを作成し、受け取った人は好きな商品を一つ選んで受け取ることができます。ギフト商品も三越伊勢丹の提供による国内外の高品質なブランド商品が中心となっています。
Anny magazine:https://anny.gift/
 

<ハイブリッド系ソーシャルギフト>

Gift Pad
紙タイプのギフトカタログの代わりにメールやSNSでギフトが贈れます。お中元・お歳暮・引き出物に利用できるギフト商品など、従来のカタログギフトのような商品を、オンライン上で申し込むことができます。従来型のカタログギフトとソーシャルギフトのハイブリット型ということができるかもしれません。
 

<サービス系ソーシャルギフト>

おくーる
マッサージ店やエステなど、実店舗で提供しているサービスをWEBでプレゼントできるサービスです。贈られた人は、メールに記載された注文IDとパスワードを提示することで、サービスを受けることができます。