服部 恭之のキャリア ② (株)コネクティ 代表取締役社長

服部 恭之

(株)コネクティ

代表取締役社長

2017.04.26


服部 恭之のキャリア ② (株)コネクティ 代表取締役社長

 

後編となる今回は、いよいよ服部さんを語るうえで欠くことのできない 「音楽」 活動についても深堀りしていきます。

 

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  仕事を終えてスタジオにいらした服部さん。その姿は素直にカッコイイ!

 

突然の社会状況の変化で味わった苦境。悩み考え抜いて見出した新たな選択

 

服部) 正直、2008年のリーマンショックのあおりを受けて四苦八苦していた頃は、音楽なんてやる余裕はどこにもなかったんです。当初の約束どおりコンテスト優勝への出資金1億円は既に投資され、基盤となる人材の採用も拡大しオフィスも移転、 「さあ、これからだ!」 と意気込んでいたタイミングに未曽有の大不況。新規に出資の話を頂いていた一つの企業は倒産してしまうし、社会的に見ても多くの企業がIT投資そのものを凍結。文字どおり新規にお金が入ってくる可能性はゼロになったわけです。思い出すのもつらいですが、あの一年間は小さいオフィスに出戻って、ひたすら研究開発に明け暮れるしかありませんでした。営業なんてできる状況ではなかったですから…。新規受注はなく、毎月の保守だけが売上げでこの分ではもって一年が限界だな、そう思っていました。

 

箱石) そんなことがあったのですね。それを伺うと一層、服部さんの今のご活躍に尊敬の念しかありません。それを乗り越えたのはどんな打ち手だったのですか?

 

服部) 資金力は一年で限界、ならばどうするのか?考え抜いた結果、次はデジタルマーケティング時代を見据えて、汎用CMSだ、と次の道を見出しました。皆でCMS(コンテンツマネジメントシステム)について勉強しまくって、結果としてその読みが当たっての今、ということになります。競合もいるにはいたんですが残らなかったですね。うちが勝てた背景は、「どこで勝負するか?」の見極めが当たったことだと思う。数千ページから数万ページほどの大規模Webページを管理するエンタプライズCMSのマーケットに打って出ようと決めたこと。大規模サイト向けは海外製品しか選択肢が無く、国産製品の需要があったんです。これは先見性と言えるかもしれません。

 

箱石) なるほど。そうして事業がなんとか軌道に乗りました。

 

服部) ええ。ちょうどリーマンショックの後あたりから、経営者の会なんかに顔を出すようにしていました。異業種の経営者たちと話すのは非常に楽しかったんです。保険業とか貴金属とか、普段と違った事業領域に従事する方々の思考などは刺激になりました。たまたまその経営者会で忘年会にバンドを組もう!という企画が立ち上がりまして。そうなんです、もとはたった一度の企画バンドとして始めたんです。

 

箱石) ええーっ、そうだったんですか!今ではCDも発売しているのに…(笑)。

 

服部) これも出会いの面白さというか。紆余曲折を経ての、今のボーカルになる子がもともと真剣に歌手を目指して上京してきた子でした。彼女とバンドを組むのなら、本気でやるべき。真剣にやらないといけないとメンバーで話をした。そういう成り行きです。そして本気で取り組んだ結果YouTubeで発表した楽曲4曲で計90万再生を超えました。またその本気の姿を応援頂いて、20社の企業から協賛頂き、アルバムもリリースする事ができました。

 

 

人生で実現できる夢は一つではない。二つ追いかけて実現できる姿を社会に示したい

 

箱石) プロはだし、ではなくてプロ志向ということですね。オリジナル曲も耳に残るキャッチーな名曲が多いですもんね。

 

服部) ありがとうございます。バンドのメンバーはみんな経営者で、普段は自分の領域で一線を張っている人たちです。仕事と音楽がどう影響し合っているかと言うと、本業の仕事ではその領域で自分はプロですよね。音楽活動でもさまざまなバックグラウンドのプロにお会いするのですが、結局背景こそ違ってもみんなその道のプロなわけで、普段の仕事では出会えない「他のプロの仕事の仕方」 を目の当たりにすることができます。自分達の業界とは異なる仕事の仕方だったりクオリティの追求だったり、そういったことを新鮮な気持ちで勉強することができる。クリエイティブにおける一瞬のこだわりとか、みんなその一瞬に懸けている人たちなので、そうしたゼロから創造していくための視点を自分の事業にも生かすことができると感じています。

 

箱石) なるほど。音楽が息抜きになって仕事に良い影響を…、とかではないと。多彩な領域から集ったプロフェッショナルたちの視点が事業へも奏功しているわけですね。

 

服部) そうです。スイッチを切り替えてまったく別のこととして分けている感覚ではないです。ひとところにいて経営者になってしまうと自分の視点に固定されてしまいがちですが、業界が異なるからこそ発見できる技だったり知恵がある。そういう環境で本気で関わっていると、本業においても停滞していたものを越えることができたりだとか、思わぬブレークスルーが得られます。これは息抜きなんかじゃないってはっきり言えます。本気でやっているからこそ学びとなるんです。

 

箱石) 本気だからこそ、人の胸を打つ音楽になっているんですね。最後に 「仕事」 と 「音楽活動」 における服部さんの目標を教えていただけますか?

 

服部) 基本的な自分の指針となる考え方に “Like a rolling stone” 、転がるからこそ、動くからこそ偶発的に得られる新たな価値や体験をすごく大事にしています。それは必ずしもプラスの意味合いだけでなく、出逢いは傷ももたらすもの。本来人見知りなので、すごくいやだなと思っても交流会とか行くわけです。何故なら経験上、思い込みや先入観を越えてとりあえず飛び込んだ先に、人生が変わるような出来事が多々あったことを知っているからです。そして、どんな事であれ真剣にやっていると何かが得られる。そんななかで仕事では正に未知の領域に飛び込んだCMSのマーケットでNo.1になりたいと思っています。今のコネクティのメンバーが本当に大好きでして、このメンバーで一番になりたいと思っています。一等賞のテープを、このメンバーで切りたいんですよ。

 

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  バンドの皆さんが集まり、練習風景も見学させていただきました!

 

音楽活動においては、純粋に音楽が売れてメジャーでも通用する活動ができたらと思います。仕事を真剣にやりながら、夢があれば何歳になっても叶えられるんだ、ということを社会に対して示したい。一つのことだけじゃなくて二兎追える時代なんだよ、ということを見せたいと思うんです。それぐらいの方が仕事でもブレークスルーが生まれて、社会にももっと貢献できる。リタイア後にやりたいことをやるんじゃなくて、今やることに意味があると思っています。

 

箱石) だからこそ、仕事も音楽も真剣勝負。服部さんの生き方が仕事にも音楽にも表現されているのですね。

 

【取材を終えて】

服部さんがアツイ人なのは知っていたつもりでしたが、内に秘めた情熱の部分にまで垣間見たのは初めてだったかもしれません。王道を選んで歩いてきたのではなく、実力で自分の道を王道にしてきた人。LIVEには何度かお邪魔していますが、その本気ぶりは実際に体感してみてほしいです!

 

 

服部 恭之のキャリア ① (株)コネクティ 代表取締役社長

服部 恭之のキャリア ② (株)コネクティ 代表取締役社長

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